今日は、創夜がダンジョンから拾ってきたという何か丸い生き物を捌いた。
全く、あいつは普通食べ無いようなものばかり捕ってくる。
豚や牛とか言わないが(それではおそらく窃盗になってしまうだろうし)、せめて猪や鹿というわけにはいかないのだろうか。
まあ、どちらにしろ食べるのはあいつ自身だから、自分で文句が無いならば良いのだが。
さて、問題の生き物……何でも「どぶ猫」と言うらしいが、それを捌いた手順を、後々のためにメモしておく。
** 背後注 : 以下、グロ表現有りのため折りたたみ **
全く、あいつは普通食べ無いようなものばかり捕ってくる。
豚や牛とか言わないが(それではおそらく窃盗になってしまうだろうし)、せめて猪や鹿というわけにはいかないのだろうか。
まあ、どちらにしろ食べるのはあいつ自身だから、自分で文句が無いならば良いのだが。
さて、問題の生き物……何でも「どぶ猫」と言うらしいが、それを捌いた手順を、後々のためにメモしておく。
** 背後注 : 以下、グロ表現有りのため折りたたみ **
● 形状についての概要
まず、丸い。次いで、頭部(?)が大きい。二足で直立しており、眼、鼻、口が身体の全面についているのだが、口の位置が全体の半分より少し高い位置にある。首にあたる括れが無いので、どのあたりまでを頭としていいのか分からないが、口の少し下までが頭としても、全体の半分が頭ということになる。
また、腹部……というか、頭以外の身体は丸く、柔らかい。
筋肉はなさそうだ。触ると弾力のある柔らかい感触が帰ってくるが、内臓がかなり詰まっているのかもしれない。
サイズは、ダチョウの卵くらいの大きさ。
● 頭を殴り、絶命させる。
この生き物、上述のように卵型をしており、頸部というものがない。
大きさだけ見て、鶏のようにシメるのが良いかと思っていたが、これでは首を切って血抜きするのは難しいだろう。
というわけで、今回は豚をつぶす時を参考に、後頭部を薪で殴って絶命させた。
気絶しかしなかったらどうしようかと思ったが、骨が柔らかかったのが幸いしたのか、一発でいってくれた。
● 血抜き
次に、臭みが出ないように血抜きを行うことにした。
首……にあたるであろう、口の少し下を切ると、ちゃんと血が噴出してきた。
一応、頚動脈にあたる太い血管は走っているらしい。
バケツで血を受けながら、脚を縛って台に釣るす。
● 皮を剥ぐ
ある程度血が抜けたら、毛皮を剥ぐ。
シメてすぐに行わなかったのは、血が多すぎると後始末が大変になると思ったため。
ただ、血抜きをしてもそれほど量が出なかったので、つるしたまま剥ぐのが大変だったらすぐにしてしまっても良いかもしれない。
● 内臓を取り出す
血が抜けて皮を取ったら、次に内臓を取り出す。
頭部……にあたるであろう部分を身体から切り離し(というか、身体をほぼ水平に二等分する結果になった)、そこから内臓を取り出した。
内臓の構成は、それほど奇異なところは無い。胃袋は一つだ。腸はあまり長く無い。
しかし、内臓に臭みが感じられない。腸が短いということは肉食なのかと思ったが、肉食であればもっと臭みがあるだろう。
考えて見たら、もっと小さい時には生で食べることができる生き物なのだったな(どぶ猫寿司参照)。
ならば、内臓に臭みが無いのは当然なのかもしれない。
だが、一体どんな食性なのか、気になるな。
ともかく、一旦全ての内臓を取り出し、中を水で洗う。
以上で、大体の処理は終わった。
次に調理方法だが、内臓に臭みが無いので、した処理をしてから身体に戻して紐などで固定し、丸焼きにする方法が考えられる。
サイズ的にも鶏より少し小さいくらいだし、丸ごとというのは見栄えがするから、パーティーなどで出したら良いメインになるだろう。
ただ、心配なのは骨格が柔らかいため、丸ごと焼いたら形が崩れないかどうかだ。こればかりは、試して見無いとなんとも言えないが……
肉質は、見た目の印象を裏切ってとてもしっかりしているので、焼き肉にしても煮込みにしても良いだろう。
ただ、表面には皮下脂肪が厚くついているので、これをうまく処理しないと少々脂っこくなってしまうかもしれない。
油を使わず焼き肉にして、塩などのあっさりした味付けで、生野菜と共に食べれば美味いか。もしくは脂を活かして角煮にするのも良いかもしれない。脂の臭みが無いので、こってりしすぎるのを何とか出来れば美味しい肉だと思う。
後、今回は皮を剥いだが、それほど厚く無いので、毛を焼いてしまえばそのまま食べても良いかもしれない。
今回は、正月で色々食べた後だし、丸焼きはやめて普通に食べてみた。
まずは脚の早い内臓からということで、腸や肝臓などをモツ鍋にし、胃と心臓を焼いてみた。肝臓は刺身でもいけるかと思ったが、どんな出自か分からない生き物を生で食べるのはまずかろうと思い、普通に鍋に。
また、一度に大量に食べすぎて問題のある毒があるかは分からないので、今回食べるのは半分程度にし、残りは加熱してから冷凍した。
半分でも問題が出たらどうしようかと思っていたが、創夜は気にせず食べていたし、食べ終わってしばらくした今でも平然としているから大丈夫だったのだろう。
……実験台にするようなことをしてしまったのは心が痛む。
肉部分は、内臓よりも日持ちがするだろうということで、冷蔵庫に保存してある。
明日あたり、焼き肉にするか。
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